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化け猫あんずちゃん

先日、秋葉原の本屋でやっと見つけました。
今は廃刊になってしまった「コミックボンボン」に連載されていた
いましろたかしさんの新作。
お坊さんに拾われてきた猫、あんずちゃんが、
32年も生きてしまって化け猫になってしまう。
人間と会話もできてしまう化け猫の日常生活が、描かれているのだ。

このあんずちゃん、ハッキリ言ってただのおっさん。
酒も飲むし、屁はよく出るし、立ちションするし。
この不思議な設定で、飽きさせずに読ませるのが
素晴らしい。

僕が好きなのは、ひょんなことで入った山で
かえるの妖怪に出会い、その晩、こっそり自宅へ誘う話。
あんずちゃんが、自分以外の妖怪にあうのは初めてだった。
急だったのにも関わらず、コンビニでお菓子やビールを買って
みんなをもてなすあんずちゃん。
しかし、折角自宅へ遊びに来ても、かえるの妖怪や
ついでに一緒にやってきた妖怪たちは
ゲームしたり、マンガを読んだり、中には寝はじめるヤツもいて、
まったく会話は盛り上がらない。
静かなる夜の宴が続いていく・・・。

朝になって、妖怪たちが山に帰っていくと
「アイツら、つまんねーから、もう誘わねぇ」と
あんずちゃんは部屋で一人、グチるのだった・・・。

ゴメン。面白さ、伝わったかなぁ?

「蟹工船 (まんがで読破)」を買うの巻

評価:
小林 多喜二
イースト・プレス
¥ 580
昨日、本屋さんのマンガコーナーで大発見をした。
タイトルは「蟹工船 (まんがで読破)」。
またしても、「蟹工船」(小林多喜二・原作)のマンガだ。

以前、私のブログで感想を記した
「30分で読める…大学生のための マンガ蟹工船」(東銀座出版社)も
3刷に入ったと聞いた。
最近の格差社会や労働問題に関する報道で、需要があるのだろう。
とにかく、今読まれるべく物語になった「蟹工船」が
手に入れやすく、読みやすいフォーマットとして
再構成されていることに感動を覚える。

絵柄は少年誌的(ジャンプっぽい?)な感じ。
現場監督の浅川は、がっちりと「悪役面」なので
読みはじめには、「ベタで、あんまりだなぁ〜」と思ったが
読み進めると、そんなに違和感はなくなった。不思議なもんだ。
そういう点では、東銀座出版社版よりも
若い人たちにとっては物語に入りやすいかもしれない。

結論としては、入り口は、どんなものでもいい。
現代の日本で「蟹工船」に触れることは
若い人(特に中高生!)には大変重要だということ。
今の視点からみると、「蟹工船」という舞台は馴染みがないが、
これが「工場」や「会社」になっただけ。
帝國海軍こそ存在しないが、権力に「殺される」ことはある。

おこづかいで買えなくても
マンガ喫茶で・・・
学校の図書館で・・・
このマンガに出会ってほしい。
そんな一冊だ。
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