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「アリさんマークの引越社」争議が一括和解〜「アリ地獄天国(仮)」完成へ近づく

 

すでに報道機関でも伝えられていますが、「アリさんマークの引越社」の労働争議が中央労働委員会にて一括和解となりました。「アリさんマークの引越社」のグループ会社ではたらくプレカリアートユニオンの組合員に対して、 株式会社引越社、 株式会社引越社関東、 株式会社引越社関西は解決金を支払うことになりました。
制作中の映画「アリ地獄天国(仮)」の主人公、西村有さん(本名:野村泰弘さん)を含む社員集団訴訟、2月14日に記者会見が行われました。これにより、映画制作の着地点も明確となりました。
たった一人、現役社員として闘い続けた野村さんの軌跡を、ドキュメンタリー映画として完成させます。しばしお待ちください。

 

以下、レイバーネット日本に、私が投稿したものです。

2月13日、「アリさんマークの引越社」ではたらく野村泰弘さん(写真左)を含む従業員ら計37人が、会社に対して、残業代の支払いや事故による弁償金の返還等を求めていた労働争議は、中央労働委員会にて、ついに一括和解した。野村さんがプレカリアートユニオンへ相談してから約3年。長い道のりだった。野村さんは、この日を契機に本名を明かした。

和解条項には、プレカリアートユニオンの組合員に対し、故意や重い過失がなければ弁償金の負担を求めない旨が明記された。「アリさんマークの引越社」のグループ会社ではたらく同組合員に対して労働紛争の解決金を支払うことで和解した。和解金額は非公開だ。

野村さんは2011年1月、引越社関東に入社。営業職でトップの成績を誇る正社員だった。ある日、長時間労働による疲労が原因で事故を起こし、48万円の弁償金を会社から求められた。野村さんはプレカリアートユニオンに相談し、弁償する義務は一切ないことを知る。同労組へ加入し弁済金の返還等を求めた。すると会社は、野村さんをシュレッダー係へ配置転換。のちに懲戒解雇を行い、事由を記した「罪状ペーパー」なる掲示物(写真下)を全国の支店へ貼り出した。

その後、解雇は撤回され復職するも、シュレッダー係の勤務を約2年間強いられ、会社との間で争議紛争が続いていた。2017年7月、「罪状ペーパー」をめぐって、東京地裁で和解が成立。元の営業職へ復職したが、賃金未払いや弁償金についての協議が続いていた。

「労働者と使用者の力の差は歴然としている。是非、組合に入ってほしい。しっかりした労働環境を、自分の力で切り拓いてほしい」と、野村さんは語った。野村さんは引越社関東を退社し、プレカリアートユニオンの専従職となるという。〔土屋トカチ〕

 

<レイバーネットTV 第91号「やられたらやりかえせ」> 「アリさんマーク」問題を最初に取り上げた番組です。こちら

 

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